アルテ工房


カポタスト(フラメンコ/クラシック・ギター用)




アルテ工房のカポタストは、どのモデルもプロ仕様となっています。主な特徴は次のとおりです。

1. 58ミリというコンパクト・サイズで大型楽器にも対応 - 当初は、スペイン製カポを参考にして全長60ミリというサイズで作っていましたが、もう少し小型化したかったため、現在は58ミリを標準サイズにしています。当方所有のコンデの7フレットが58mmということで、このサイズにしました。なぜ、7フレットかと言いますと、フラメンコ伴奏では7フレットにカポを装着するケースが意外と多いのです(特に女性のカンテの伴奏)。もちろん、弦幅はもっと狭いですから、たとえば、最も指板幅が広いと思われる60年代、70年代のラミレスにも対応できるサイズです。

2. 「超強力ハリス」ナイロン糸を使用 - 本番ステージでカポの糸が切れたら大変なことになります。2弦のナイロン弦は切れることがありますが、3弦はまず切れません。当工房では、3弦とほぼ同じ太さの高価な「超強力ハリス」という釣り用のナイロン糸を使っています。色は透明感のあるブルー・グリーン カラーです。ナイロンは耐久性のほかにも、ライター等であぶって、簡単に玉を作れるため、メンテナンスも容易です。

3. 滑らか、かつ止まりの良い高精度な加工 - ペグの軸と本体の軸穴が真円に近くなるように加工をしていますので、回すときにはスムースで、軽い力でしっかり止まります(そのため、カポの寿命も長くなります)。また、ペグの軸に特殊塗装をしみ込ませることで耐摩耗性を高めています。

4. ソールとベルトを一体型にすることで、素早い装着が可能 - プロの伴奏者はソール/ベルト一体型のカポでないと使えないと考えてください。本番では曲ごとにキーが変わり、舞台ではギタリストに照明が当たらないことが多く、暗い中でカポを素早く脱着できなければなりません。ソール/ベルト一体型では、(向かって)左側の溝はすでにはまった状態ですから、右側の溝に糸をひっかけて、あとはペグを締め付けるだけです。

5. ソールに皮素材を使うことで、カポ装着後の音程の微調整が可能 - カポなしでどんなに正しく調弦しても、カポを装着すると音程がかならず狂うと考えてください。特に3弦の音程が極端に上がります。では、どうしたらいいのでしょうか? その場合、右手で3弦を引っ張って、音程を下げます。音程が上がり過ぎたら、左手の指を使ってカポの左側の弦を引っ張ります。ソールがゴム素材だと、これがやりにくいです。滑りの良さ/耐久性を考えると、やはり、天然の皮がベストかと思います。

6. ペグの軸を長目にして、カポの寿命を最大化 - 自分が愛用していたスペイン製カポのペグが埋まってしまって、使えなくなりました。ペグは軸が埋まった時点が寿命です。最も硬い黒檀(マグロ)のペグでも、プロが何年も使っていると、いずれ寿命がきます。当工房では、ペグの軸を長くして、10年以上使えるカポを目指して製作しています。
材質
本体 = 本体の材質については各モデルの説明を参照してください。ベルト = 牛本皮、弦 = 3弦と同じ太さの釣り糸(ナイロン製)。
注意事項
ギターに装着して最終チェックをしますので、皮に少し弦の跡が付く場合がありますが、御了承ください。